鎌倉四季の花( 十 月 ) 【秋明菊=しゅうめいぎく】
(写真:武士俣光也)
【妙本寺日蓮聖人像】 【妙本寺永縁廟碑】
鎌倉の路地の塀際に丈の高い秋明菊(貴船菊)が咲いています。茶花として茶人に好まれている花です。鎌倉には、谷戸が五十ケ所以上あると云われております。扇ケ谷、佐助ケ谷比企ケ谷・・・等名称がついています。比企ケ谷の奥に比企能員の邸がありました。
比企能員は二代将軍源頼家の義父として権力が増大してきて、北条氏と対抗するようになりましたが、北条氏の姦計に掛り建仁三年(一二〇三)滅ぼされました。邸のあとに能員の末子の三郎能本が日蓮宗の妙本寺を建て比企一族の菩提を弔っています。境内は広々として静かな良い寺です。
「鎌倉四季の花」月めくり
- 一月 【福寿草=ふくじゅそう】
- 二月 【梅=うめ】
- 三月 【桜=さくら】
- 四月 【海棠=かいどう】
- 五月 【躑躅=つつじ】
- 六月 【紫陽花=あじさい】
- 七月 【蓮=はす】
- 八月 【百日紅=さるすべり】
- 九月 【萩の花=はぎのはな】
- 十月 【秋明菊=しゅうめいぎく】
- 十一月 【紅葉=もみじ】
- 十二月 【椿=つばき】
井上 誠一 プロフィール
井上誠一
平成13年会長に就任。平成28年逝去されるまで、当会会長を務めた。
昭和58年鎌倉に在住以来、中世都市鎌倉を愛し学び、永年ボランティアガイドとして活躍した。